2013年3月22日

西原祐治『仏さまの三十二相』を読んで

 仏像にはさまざまな特徴が見られる。頭がパンチパーマみたいだったり、額の真ん中にほくろのようなものがあったり、手指の間に水掻きが付いていたり、足の裏に車輪の模様が描かれていたり、現在ではほとんど痕跡しか見られないが身体が黄金色に輝いていたり……。これらは仏だけがもつ特殊な三十二の相を表現したものである。 初心者~中級者向き。★★★★☆  今回ご紹介する西原祐治『仏さまの三十二相―仏像のかたちにひそ...

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2013年1月26日

『唯識 さとりの智慧 -『仏地経』を読む-』を読んで

 唯識仏教における悟りは、転識得智といって、迷いの識(心)を転じて仏の智を得ることである。『仏地経』は、その仏の智(大円鏡智・平等性智・妙観察智・成所作智)とそれらの拠り所たる清浄法界について書かれた経である。この経について書かれた本は(少なくとも最近では)他にないし、仏の四智について解説した本も他にないので、唯識仏教を学ぶ者は、一度は読んでおきたい本である。中級~上級者向き。おすすめ度★★★★★...

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2012年12月27日

『はじめての「梵字の読み書き」入門』を読んで

 今回ご紹介するのは、静 慈圓『はじめての「梵字の読み書き」入門』である。 中級者向き。おすすめ度★★★★☆  梵字の代表的な流派に、澄禅流・浄厳流・慈雲流がある。かっちりした形の刷毛書は澄禅流であるが、この本は毛筆書の慈雲流の梵字である。  多くの梵字入門書は、梵字の字母(単音)の形を解説しただけで終わったり少し切継ぎ(単音を合成した字)について紹介しているだけである。この本もそれに毛の生えた程...

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2012年12月24日

『史上最強 図解 般若心経入門』を読んで

 ずーーーーーーーーーっとブログ更新してませんでしたが、今回はどうしても紹介してみたい本があったのでご紹介。 頼富本宏[編著],下泉全暁・那須真裕美[著] 『史上最強 図解 般若心経入門』ナツメ社  初・中級者向き。おすすめ度★★★★★  般若心経の本は腐るほど出版されているが、経文の意味がだいたい分かっているレベルの人にはぜひ読んでもらいたい一冊。「はじめに」で編者は本書を、般若心経をさまざまな...

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2012年2月26日

YouTubeで理趣経

 YouTubeにUPされていた理趣経の動画を集めてみた。お経の全部が記録されていわけではないので、読経の練習をしたい人はCDなどを購入することをお奨めする。理趣経の解説本とCD等は「前の記事」に紹介しておいた。  第四段(自性清浄如来)の途中までで切れてはいるが、これと次の動画の読経はいいと思う。  以下は、最後のほうの「何以故 菩薩勝慧者 乃至尽生死……」から合殺まで。  中曲理趣三昧法会。お...

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2012年2月24日

理趣経関連の本を読んで

 久しぶりのブログ更新。理趣経の解説本の紹介記事はすでに書いていたと勘違いしていたので、だいぶ遅れてしまった。しかし、最近出た本も紹介できることになった。         大栗道榮『図説「理趣経」入門』(読経CD付)は、ちょっと俗人におもねっているような感じがしてあまりお奨めではないが、眉に唾をつけながら読むぶんには大丈夫だろう。読経CDが付いているのでここでもご紹介した。初級者向き、お奨め度★★...

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2010年4月20日

『What Is Zen? 禅ってなんだろう』を読んで

 久しぶりに英語の勉強をしてしまった。(笑) 対訳にしてはやけに上手い英文だなあと思ったら、訳者は Jeffrey Hunter となっており、私はよく知らないのだが東京大学大学院で仏教学を修めた文学博士だそうである。どうりで上手いわけだ。細かく見るならば逐語訳でない部分もあるが、杓子定規な逐語訳は築誤訳にもなりうるわけだから、高校生の英語テキストでないかぎり、言葉よりも心を伝えることが重要である...

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2010年3月31日

般若心経解説(16)不増不減

  ~ シリーズ最初からよむ人はこちら ~    (漢文読み下し) 増えず、減ぜず。   (梵文和訳) (一切法は)不足しているということもなく、満たされたということもない。    この一節は、むしろサンスクリット原典をもとに考察してみたい。というのは、上の梵文和訳にも見られるようにサンスクリットと漢訳では意味に微妙なずれがあるからである。    この一節のサンスクリットの原文は、nonA na ...

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2010年3月30日

『空海コレクション』を読んで

 いきなり空海の著作を読むのは難しいだろうが、ある程度は真言密教のことを知っている人ならば、座右に置いておきたい文庫本である。第一巻には「秘蔵宝鑰」と「弁顕密二教論」が収められており、第二巻には「即身成仏義」「声字実相義」「吽字義」「般若心経秘鍵」「請来目録」が収められている。各々に原文と語釈と現代語訳とがある。これだけ揃って二巻で3000円程度で読めるのだから、実にお得である。中級者~中上級者向...

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2010年3月29日

『サンスクリット語・その形と心』を読んで

   私は最近、サンスクリット原音に近い発音で真言を唱えるという目標を立てていて、同時並行してサンスクリットでの意味を確認したいと思っている。そこでサンスクリット語を独学で勉強し直しているのだが、まあ初級者でもなんとか独習できそうな本を見つけたのでご紹介したい。初中級者~中級者向きで、おすすめ度は★★★★☆である。      この上村勝彦氏は、仏教というよりはインド哲学全般の学者である。もともと語...

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