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2010年1月 3日

CDで浄土宗のお経(動画を追加)

 浄土宗(総本山・知恩院)といえば、ポク・ポク・ポク……と木魚を叩いてお経を唱える宗派である。法然上人が開いた浄土宗には西山浄土宗という一派もあるが、読誦するお経としてはほとんど違いはない。むしろ節付きかどうかがCD選択のポイントになるかもしれない。

 「ナムアミダブ、ナムアミダブ、ナムアミダブ、……」と唱えるのは浄土真宗も同じだが、その他の部分を聞いていると、雰囲気がだいぶ違う。やはり戒に対する態度の違いがそこに影響しているのではないかという気がする。僧侶までもが妻帯を当然のことと見なしている浄土真宗のほうが俗っぽい印象があるのだ。天台宗ほど高踏的でもなく、浄土真宗ほど世俗的でもなく、その中間の大衆的な宗派と言っていいのではなかろうか。この三者のお経を聴き比べてみると、その違いがよく分かるのではないかと思う。

 だが、私としては新義真言宗(智山派など)の読経と声質(?)が似ているような気がするのである。覚鑁を祖とする新義真言宗は、真言密教に浄土信仰(阿弥陀仏信仰)を加えたような流派だが、法然上人もまた天台宗の密教的な側面を受け継いでいるように思えるのである。浄土宗の勤行は、仏を道場にお迎えして供養してお送りするという、十八道法とも共通する形式である。

 私としては勤行最初の香偈が非常に興味深い。

   願我身浄如香炉 願我心如智慧火
   念念焚焼戒定香 供養一切三世仏

すなわち、我が身を浄くして香炉の如くならむことを願い、我が心は智慧の火の如くなり、一念一念が戒と禅定の香となって燃え立ち、それが三世一切の諸仏を供養するようにと願う。・・・これが浄土宗の勤行における根本姿勢だろう。

 そして、ここに戒定慧の心が含まれている点は重要である。実生活において戒は完全には守れない。しかし、少なくとも勤行の間は、心(すなわち意業)だけは戒を保てるのではなかろうか。そのような心持ちでお経を唱えることが、そのまま極楽往生への確信となっていくのではないかと思う。香偈の文句は願っているだけで本当は戒律は守らなくてもいいのだという解釈もありうるのだろうが、浄土真宗のように始めから開き直ってしまうのとはまた違う。本来は守らなければいけないのだと思っているだけでも、心の清らかさはわずかに生じるからである。


 さて、お経の意味も知りたい人は、現代語訳もあるCD付き解説書がいいのではないかと思う。ということで、以下の二点。

 

 私としては『浄土宗のお経』(緑色)比較的お奨めである。お経の解説としてはこちらのほうが親切だし、文字も多少大きいので、お経を聴きながら目で文字を追いやすいだろう。また、仏説阿弥陀経の読誦が入っている点がいい。初心~初級向きで、おすすめ度★★★★☆
 だが、『浄土宗 わが家の宗教』(黄色)も決して悪いわけではなく、一つには読経の声質がこちらのほうが私の好みである。(^^ゞ もう一つには、法然上人の生涯の説明を読んで、その人柄がわかったような気がした。やはり初心~初級向きで、おすすめ度★★★★☆ 

 CD『浄土宗  読誦:福西賢兆』(初心~中級向き おすすめ度★★★★☆)は、ご命日・お彼岸・お盆用のお経であり、アマゾンでサンプル試聴ができる。一方、CD『西山浄土宗』(初心~中級向き おすすめ度★★★★☆)には、鎮勧用心(流祖西山国師御法語) があるが、これは1分半だし、白木念仏も単に「南無阿弥陀仏」を繰り返しているだけだから、お経の種類という意味では購入してもほとんど意味がないと思われる。ただし、ちょっと節がついているので聞いていて多少心地いいだろう。

 むしろ読経の音楽性を楽しみたいという方は、『お経CD大型経本付 浄土宗勤行式(節付)』(初心~中級向きで、おすすめ度★★★★★)がいい。こちらはアマゾンでサンプル試聴ができる。節付で経本ナシはこちら
 
 
 浄土宗の読経の動画は見つからなかったが、称名念仏の動画はあった。雰囲気はわかるのではないかな。
 

"Namu Amida Buddha" in Jodo Shu (浄土宗)

 
 
 
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